開花アパートメント
【此処に暮らす者は、全員「訳あり】
著者:飴石
あらすじ
大正末期、翻訳家・藤が引っ越した先は雅趣あふれる「開花アパートメント」。そこでは住人全員が秘密を抱えていた。亭主を手にかけた「毒殺婦人」に歳の離れた探偵コンビ、不自然なほどに仲睦まじい二組の夫婦……。妖しき人間模様が絡み合う集合住宅奇縁譚。(Amazonより抜粋)
感想
こちらもpixivで、作者さんの作風がわかりますので是非ご覧になってください。
イラスト一枚で魅せてくる作家様です。
複雑な人間の心理が美しく妖艶に描かれています。
和装も洋装もとても素敵。
ダークになりすぎないギリギリのところですね。
そしてとても上品です。
すごく豪華なアパートメントなのです。お金持ちでないと絶対無理目な。
開花アパートメントの建築様式はスパニッシュミッション式です上品に装飾された単室には凡て電話がついております地階には自動車庫、理髪所、倉庫など第一階には公開食堂、宴会室、社交室がございます奢侈を排した常なる快適を居住者の皆様の旧慣に囚われない自由な進歩的生活を支援致します(一巻の巻頭ページより)
美しい空間を保つために、
廊下には何も置かないようにお願い致しますことに食器牛乳瓶など置くことは乱雑の気を起こしますから階段のほうにお出しください(メイドさんのセリフ)
「乱雑の気を起こしますから」←気に入ったセリフです。
「散らかりますので」ではないところがいいですね。
うん、乱雑の気を起こすものは置かないようにしたいものです。
妥協に妥協を重ねると混沌の魔窟まで、あっという間ですのでね。
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